2013/03/21
GRA、インドもイチゴ!?(1)
久しぶりのブログ。facebookを使い始めてからほとんど使ってなかったけれど、ブログのストック感は捨てがたい。何回かに分けてGRAのインドでの取り組みを紹介する。最初にGRA Incの紹介。
GRAは宮城県山元町で先端施設園芸を展開している農業法人だ。2011年の東日本大震災以降に設立された農業法人。国内有数の規模。最近ではマスコミ等での露出も多い。
http://www.gra-inc.jp
最近取材に来られた、記者の方数名になぜ取材にこられたかを聞いてみると、
1.スピード感―設立から1年ちょっととは思えない。
2.先端性―ICT×農業という切り口が面白い。
3.投資額―農業の初期投資に5億も投資したのはなぜ。
4.岩佐のキャリア―なぜITから農業に。
最近では政府広報室から「MADE IN NEW JAPAN」として、フィナンシャルタイムズ、ウォールストリートジャーナル、ジャパンタイムズおよび政府のWEBサイトを通じて紹介いただいた。
http://mnj.gov-online.go.jp/
こんな素敵な動画も。
随分前置きが長くなったが、いよいよインドの話。何故GRAがインドに進出したか。理由は3つ。シンプル。
1.既にイチゴの顕在マーケットがあり、予想される潜在規模が超巨大。魅力的な市場。
2.インドのソーシャルイシュー(農村の貧困・男女雇用格差の問題)にダイレクト。
3.山元町および日本の園芸技術およびイチゴがグローバルで通用し、競争力のあるビジネスになりうることを出て行って示したい(これが一番)。

PUNE市のホテルから (2013.3.20 岩佐撮影)
2012年の11月にマハーラシュトラ州のプネ市近郊に約10aの密閉型温室を建設し、イチゴを定植した。2013年の3月に初収穫を迎えようとしている。プネ市はインド最大の商業都市ムンバイから車で3時間。美しい町。プネー自体が500万人の人口を抱え、ムンバイまでは170キロと近い。日本型イチゴのような軟弱果実は地産地消が基本。特にインドのように道路事情が悪く、コールドチェーンがとぎれとぎれの国は尚更。妥協して硬い果実のオールシーズンストロベリーなど創ったらおもろない。僕らはICHIGOで勝負だ。

建設中の圃場(2012.11.15 村上さん撮影)
10月~3月までが涼しく過ごしやすい。4月~6月は灼熱、7月~9月は常に曇天か雨。灼熱にどう耐えるかもそうだけど、細切れに気候が変わるので難易度が高い。未知の病害虫リスクはいわずもがな。

建設中の圃場内部(2012.11.15 高山さん撮影)
グリーンハウスおよび栽培システムは岩佐が仕様を考え、ハウスは地元の業者に施工を委託した。栽培システムは僕も含めて日本人×インド人のICHIGOチーム全員で組み立てた。土地の造成は完全にローカルにお任せしたが、これは失敗。その場しのぎ感たっぷりの造成工事でのちに全面改良が必要になった。

(夜の圃場 2012.11.15 岩佐撮影)
はっきり言って、このハウス、ある部分は山元町のハウス以上の重装備。気候条件が予想の範囲内に収まれば、理論上はインドの過酷な環境を耐え、収穫の春を迎えられる!はず。
次号に続く。
GRA、インドでイチゴ作りをはじめる(2)
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