2010/03/23
経営品質を考える。
今日は朝からレノーブ事業部の齋藤リーダーと一緒に、パートナー会社の工場を見学に行きました。社名をオープンに出来ないのが残念です。その経営品質、見事なものでした。有り難いことに工場の隅々まで取締役直々に案内いただき、さらにはバリューチェーンまで細かくオープンにお話しいただきました。さすが、全部明らかにされても絶対に真似できないまったく隙のかけらもないとはこのことです。以下、特徴的だったところを振り返ります。1.5S(整理→整頓→清掃→清潔→躾)が究極的に徹底されている。
→髪の毛一本落ちている気配はありません。
2.自分の仕事の範囲を心得ている。
→受ける仕事、受けない仕事の幅がきっちりと決まっているため、特異な仕事というものが存在せず、スタンダード化されているため、品質にぶれがない。シンプル。シンプルも飛び抜けてシンプルだと、返って真似できないものだ。
3.管理指標を最低限に絞って見える化している(3本だけ)。(見積り回答までの日数、4日以内完了率、歩どまり率)
→目標が単純なので、わかりやすい。
4.社員のモチベーション維持に会社全体で取り組んでいる。
→工員を多能工化させる工夫(スキルの見える化)に取り組んでいる。誰がどのようなスキルレベルに達しているか、誰でも見えるので、マズロー的に言うと、尊厳欲求を刺激している。
5.改善の打ち手の一つ一つが思い切っている。
→EX)全員座ってやっていた仕事を、全員立ってやるようにした結果、生産性が1.5倍に!椅子は応接室、食堂、総務系の席にしかなく、全員が立って働いているので、見た目にもアクティブ感が感じ取れる。
6.社長、役員が率先垂範し、5Sあるいは改善に取り組んでいる。
7.VISIONを単純明快にしていたるところに貼ってある。(ちょっと稚拙な書き方で恥ずかしいと、取締役は話していましたが、シンプルでわかりやすい。EX)休みの次の日に来るのが楽しくなる会社にしよう!)
→簡単な言葉を大切に。
8.改善(KAIZEN)を楽善(RAKUZEN)として、「社員が楽になるために」とし、社員が積極的に参加できるように工夫している。
→実際の運用はトヨタのKAIZEN運動そのものですが、ちょっとした工夫で、楽しく運用しているところが見事。
この工場には当社エンドユーザー様の案件を一部シェアしているので、一度は品質確認に行かなくてはと思って出かけましたが、完璧な内容でした。帰りには感動につつまれながら電車に揺られました。
日本経営品質賞にエントリーされているとのこと、受賞が期待されます。刺激的な一日でした。
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