2012/12/31
2012年を振り返る。
振り返るといろいろありました。反省の枠組みは二つだけ。
一つ目はもちろんもちろん「Planned Happenstance Theory」。
http://zunouiwa.blog38.fc2.com/blog-category-1.html#entry235
1.好奇心[Curiosity]
2.持続性[Persistence]
3.柔軟性[Flexibility]
4.楽観性[Optimism]
5.冒険心[Risk Taking]
2つ目はGRA WAY
「実行実現」:Without action, nothing happens.
「価値共創」:多くを巻き込み偶発的必然を起こす。
「自利利他」:尽くして求めず、尽くされて忘れず。
「電光石火」:早く速く流やく。同じ波は二度と来ない。
以上を簡単にまとめると
「今年もあなたはドキドキワクワク甘酸っぱかったですか?!」
間違いなく、今年もYES!
今年も多くの方と出会い、支えられながら一緒にいろんなものを創ることができました。笑顔と仲間。これに尽きます。
空で思い出せることをいくつか書いてみます。
■1月に設立した農業法人GRA。副代表の橋元洋平、橋元忠嗣との出会い。二人と出会えたことに心から感謝。特に洋平ちゃんとの出会いは大きく、彼は最高のパートナーだ。投資は今年だけで5億円以上。海外もインド、来年は中東へ。被災地の山元町からグローバル企業を出す。そしてそれが当たり前の流れになる。久しぶりにファイナンス的にも億単位の大きなリスクをとった。来年のQ1までに大きな仕掛けを2つ3つ打ってある。楽しみだ。

■5月、グロービス経営大学院を修了した。卒業生代表スピーチの栄誉もいただいた。思い返せば自分は学校教育にコミットしたことはこれまでなかった・・。高校はサボりすぎて出席日数が足りず3年生の春休みに補講を受けて何とか卒業させてもらった。なんとなく入った大学はテストと代返だけで卒業。受験勉強も含めて、決められたカリキュラムでまともに勉強したことはなかったけど、このグロービスという学校は凄かった。僕は初めて教育の力と魅力に震え上がった。GRAで子供たちと向き合いたいと最初に思ったのも教育の力を心から信じることができたからだ。
http://mba.globis.ac.jp/student/topics/detail-2079.html
■KIBOW。山元町と東京で2度開催。ここでも多くの出会いがあった。東京でパネルをした東さんと、司会をしてくれた林君はいまや政界の人。大いに活躍してほしい。KIBOWのいいところは様々な視座と視点が一堂に会するところ。極めて刺激的な場所だ。これは何と言ってもKIBOWの堀さん、そして事務局長の梶谷さんに感謝だ。

■インド。今年の出張日数はおそらく軽く1か月を超えるのではないか。デリー、バンガロール、プネー、ムンバイなどをグルグル。インドはとにかくすごい国だ。ただし、どこがすごいか本当はよくわからない・・・。にじみ出る味わいとしか言いようがない。プネーの近郊に、植物工場を建設しイチゴを定植した。インド人チームとのハウス建設作業は忘れられないものになった。GRAから鶴巻が駐在し、管理している。来年3月には最高のイチゴが収穫できるだろう。バンガロールのITリーダー企業はとにかく凄かった。そして、視察訪れた農村も素晴らしかった。ここに園芸を広めることに武者震いした。農村で牛車にのってそれが脱輪し、死ぬかと思った。生と死は常に隣りあわせだ。(このタイミングで牛車の下敷きで死にたくはない。もう二度とあれには乗らないだろう・・・)

■大学院のベンチャーストラテジーというクラスがきっかけで事業構想を練り、根気よく続けてきた三谷さんとのイチゴコスメPJ。秋に法人化し、来年1月に商品をローンチ。IMBA(英語のクラス)だったのでコミュニケーションにハードルがあったのと、そもそもコスメのビジネス創りが難しく評価も散々だった。が、あのクラスで本当に商品をつくって法人化して事業をスタートしたのは間違いなく僕らだけだろう。来春にはなべちゃんとずっと一緒に創ってきたイチゴコスメもGRAからローンチ。
■MIGAKI-ICHIGOのローンチ。山元町の新ブランドミガキイチゴ。GRA-NPOのMIGAKIメンバーとコツコツ作ってきたブランド。12月に山元町のイチゴの収穫を待ってデビュー。西のあまおう、東のミガキイチゴ。そして世界のミガキイチゴになる。大切に育てていきたい。このブランドは栽培および選果基準がものすごく厳しいけれど、山元町の農家さんであれば、だれでもジョインできる。そして山元町で新規にイチゴを創りたい人は大歓迎だ。全力でサポートする。
■岩佐とGRAが大学院のケースに。その名も『岩佐大輝とGRA』。ソーシャルベンチャー系のクラスでグロービスの仙台校から順次導入されるとのこと。ケースは私の少年期~NPO設立~農業法人設立の2012年秋ごろまでが記載されている。ソーシャルベンチャーを目指す方の一助になれば幸甚。ケースにしていただいた僕らも気合いが入る。ケースは、B,Cと続くのだが、超ハッピーエンドで迎えたい。
■GRA NPOのプロボノマネジメント。私も含めて無給のメンバーだけで構成されている組織にサステイナビリティを持たせるのは、これは至難の業。これは自分にとって極めてしんどく、挑戦の毎日だった。このシステムに磨きをかけたい。自分の時間の5%を自分のプロフェッショナルの分野で社会貢献に使えば、それだけで日本のGDPは5%上がる。無給であるがゆえに難しさもあるが、逆に無理なファンドレイジングをする必要もない。そして、各自は自分のやりたい分野「プロフェッショナル」で勝負できる。諦めるつもりはない。
■文具のPLUSと組んでスタートした「PLUS×GRAこころざし教育」。グロービスの仲間、羊一さんの全面支援のもとリーダーの福島が奮闘してくれた。PLUS×GRAこころざし教育は来年からは山元町のすべての中学生に展開されるまでになった。コンテンツ、デリバリー共にまだまだ発展途上だけれども、メンバーの顔をみただけで凄いポテンシャルが秘められていることがわかる。5年後には、「なぜ山元町から志あふれる若いリーダーが輩出されるのか?」答えはもちろん、「PLUS×GRAこころざし教育があったから」。確実にそうなる。
■グロービス仙台校。故郷に経営大学院ができるなど夢にも思わなかった。堀さんのアントレプレナーシップに心から感謝。仙台校開校以来、メンターを務めさせていただいたが、メンターと学生という枠組みを超えた時間を受講生の皆さんとご一緒することができた。今では一緒にプロジェクトを起こしたり、ビジネスパートナーとしてお付き合いさせていただくまでになった。感謝。
■TEDxTohoku。随分緊張した。普通のプレゼンテーションだと思って、気軽にお受けしたのだけれども、半端じゃなかった。持っていったプレゼンは、TEDのチームに徹底的にそぎ落とされ、つまらない話は「くどいっすねぇ」とバッタバッタカットされた。最後はもうこれは自分のプレゼンか?!と思うほど内容がガラッと変わった。それが本番前日の夜中10時。自分のプレゼンを直接的にパワポをいじりながら磨き上げていくという体験はとてもよかった。TEDの登壇は無報酬と決められているのだけど、自分にとっては金に換えられない価値があった。僕を担当してくれた勝部さんに感謝。彼は来年から僕のアシスタントとして縦横無尽に動いてもらうことになった。
■ズノウ社員の奮闘。震災以来、僕は東京のズノウに多くの時間を投じることが難しくなった。リーマン以降、構造的に厳しい業界でさて、どうしたものかと思っていたが、一人一人の社員が主体性をもって事に取り組んでくれた。そして僕の復興支援活動を心から応援してくれた。彼らの心意気たるや、もう泣くしかない。ありがとう。結局、億単位を調達した農業法人の起業もズノウが無ければ、おそらく1円も調達できなかった。
来年はもっともっとスピードをあげていこう。今年、一緒に時間を過ごした皆さんに感謝!
それでは、よいお年を。