2012/02/19
「被災地の復興のための先端技術展開事業」
「被災地の復興のための先端技術展開事業」を農水省と進めている。本日、24年度の研究グループ公募ページがローンチされた。この中の「大規模施設園芸技術の実証研究」でGRAは23年度の第三次補正時点で引き受け法人として採択され、本年度から6年間、経営主体として水省とプロジェクトを進めることになっている。
(山元町山下にある研究施設造成の様子。NHK豊永さんと。)
・24年度公募要項
http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/120217.htm
・事業要綱(平成23年度3次補正分まで)
http://www.s.affrc.go.jp/docs/pdf/23_3jihosei.pdf
ここ数か月、国そして国の関連機関と連携し、仕事をしている。おかしい位に飛び回っているけど、大変充実した日々だ。国のバジェットを使う責任は何よりも重いが、日本の施設園芸をこの事業で大きくジャンプさせられるようやり遂げるつもりだ。
この事業の大変なところは、研究事業であるため、研究で出た生産物などは基本的にすべて国に返納しなくてはならない点など数多い。
研究コンソーシアムのマインドセット如何によっては、ソルホーズやコルホーズのような状況になってしまう。そのあたり国の事業特有の実行プロセスに従いながら、可能な限り制度と運用でカバーしていかなくてはならない。
国と事業を進めての感想。事業のプロセス管理が相当しっかりしている。逆に言えば、プロセスを重視し、それが複雑すぎるため、アウトプット(目的)をたまに見失ってしまう。そういう罠にはまらないように注意していかなくてはならない。
その予算が本質的に何のために使われるのか、つまりゴールは何なのか、イシューは何なのか?国の仕事を請け負う場合には見失わないようにしなくてはならない。
この事業だけでなく、公共事業に関しては民間の請け手も必ずイシューそしてビッグピクチャーを共有することが大切。それが請け手をただの作業者から志(こころざし)業者にする唯一の方法だ。
そして国の予算をこのような研究事業で使う場合は、尽くして求めずだ。営利を求めるのは別にやればいい。そんな綺麗ごとが実は大切。

(宇都宮大学雑草科学研究所の小笠原教授。彼のように大所高所から農業全体を俯瞰できる方の力はどうしても必要だ。)
この事業については、GRA Inc.ホームページ(作成中)の中で、これから5年間責任をもってレポートしていく。この事業は今のGRAの座組みなら100%成功する。後はその成功をどこまで強烈なものにするかが課題だ。