2010/11/14
風光明媚な山々に囲まれた塩原にある臨済宗妙心寺派の古刹、妙雲寺で参禅してきました。
今回は社員3名を引き連れての参加。主催はマエサワ税理士法人。理事長の前沢さんは当社の会計参与を務めていただいています。参加者は税理士法人の職員40数名、我々のような取引先企業数社の社員。
講師は元オリジン社長の山崎さんと、元日本ビクター米国社長の古田さん、そして前沢さんと豪華な顔ぶれ。
大きな地図で見るいつも社員数名と経営者仲間で参加しています。今年も新人社員、若手社員3名を連れて参加。彼らにとっても刺激的な経験だったようです。
朝六時半、三軒茶屋駅前に集合し私の車で塩原へ。社員の大谷は体調不良で夕方に直接参加。3名で塩原へ向かう。少し早めについたので、紅葉を眺めながら峠を走り、某秘湯へ社員を案内する。

あまりにも綺麗なので、車をとめて1枚。左から、藤重社員、岩佐、堀切社員。

あまりの気持ちよさに藤重社員はもよおしてしまったようです。(キジを撃っているようです)

そして、温泉へ。強烈な硫黄泉で、シルバーの指輪が真っ黒になってしまいました。左:岩佐 右:堀切社員

その後、妙雲寺へ。写真は本堂。

そして、ここが我々が寝泊まりする建物。

妙雲寺の敷地は広大です。紅葉のベストシーズンで観光客も多く訪れていました。
12時に全員集合。ここからは写真をとる余裕もなく研修スタート。13時から17時まで前沢理事長の講義、その後夕食。(これが作法が厳しく、音を立てずに3分位で腹に詰め込むのだ。相当にしんどい。)
食事を終えるとすぐに座禅。本堂はとても寒い。1時間半の座禅。その後すぐに研修2時間。10時に就寝。
翌朝は5時起床、5時半~読経、座禅が7時半まで。その後朝食(粥)、境内の掃除(作務)、9時から17時まで山崎社長と古田社長の講義。その後~翌朝は前日の例による。
と、厳しいのですが、得られるものが多い。というか、同じことをしていても下界の数倍の吸収力を得られる。ホテルの会議場を借りて、同じ内容をやったのでは、ここまでの知見を吸収することは出来ないだろう。
無駄なものをすべてそぎ落とし、人間としてもっともシンプルな生活をすることで、雑念が消えていく。1日3時間の座禅によっても心が洗われていく。そして、真空状態になった心で経営を考える。これは参禅による力だ。

左から、堀切社員、岩佐、会計参与前沢理事長、藤重社員、大谷社員。明らかに私の紫のユニクロフリースは場違いである。
さて、「
山」にこもって行にはげむのも大変だが、「
里」(日常)の修行はさらに厳しい。この経済状況の中で競争優位を構築し、ブレークスルーする、いや生き残るだけでも至難の業。
また、今日から修行の始まりです。
最後に『白隠禅師座禅和賛』の一節を紹介。
「衆生近きを知らずして 遠く求むるはかなさよ
たとへば水の中に居て 渇を叫ぶがごときなり」
岩佐なりの解釈。
「必要なものは目の前に十分にあるのに、欲深くも多くを求めることのなんと空しいことか
清水の中に身を置いていながら、のどが渇いたと叫んでいるのと同じである」特に経営者への警鐘としては、浪費をしない事、女遊びにはしらないことなど、具体的にはいろいろ言えそうだけど、分かっていながらも、本当は薄汚れている隣の芝が青く見えてしまうのが人の常。
経営者は、致命的では無い範囲で、一度こっぴどい失敗をしたほうがいいでしょう。致命的とは「手が後ろに回るという意味」。つまりはどんな失敗でもしていい。失敗をしないと、水の本当の有難味は決して分からない。
のではないでしょうか。